【C#】リスト(List)型の実装方法【Listの使い方とは?】
この記事ではC#におけるListの使い方ついて解説します。
Listはデータをまとめて操作できるデータ構造です。
プログラムで頻繁に利用するデータ構造なので、しっかり理解しましょう。
本記事をご覧頂くと下記内容が理解できます。
この記事で学べること
・C#のListの概念と使い方
・List使用時の注意点
・Listでよく使用する構文とメソッド
・配列とリストの違い
・リストを使うメリット
疑問点や質問には何でも答えようと思っています。
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C# Listとは?概念と使い方を解説
この章ではListの使い方と概念についてお話しします。
C# Listの概念
Listは指定した型やオブジェクトのデータをまとめて管理する事ができるコレクションです。
コレクションとは配列と同じ、データをまとめて扱う仕組みのこと。
上記がListのイメージです。
データをまとめてコピーしたり、まとめて削除したり、まとめてDBに突っ込んだり。
同じ型のデータを1つの変数に定義することで、同時処理が可能になります。
使用例
・バンドメンバーの名前を1つのリストにまとめたい。
・購入した商品を1つのリストにまとめたい。
・データベースのテーブルのカラムをまとめたい。
など、データをまとめて処理したい時に用いられます。
Listの詳しい概念はこちらを参照してください。
C# Listの使い方
Listを用いたプログラムを見ていきましょう。
// リストの初期化
List<string> membersList = new List<string>();
membersList.Add("Sato");
membersList.Add("Suzuki");
membersList.Add("Sato");
membersList.Add("Takai");
membersList.Add("Ikeda");
// リストのコピー
List<string> copyList = new List<string>(membersList);
// リストの削除
membersList.Clear();
上のプログラム例のように、
List<データ型> 変数名 = new List<データ型>();
と記載し、List型の変数を宣言します。
ここでは、「List<string> membersList = new List<string>();」と書くことで
string型(文字列)の値をListで1つにまとめています。
値を設定したいときは「リスト変数名.Add(追加したい値)」で値を追加することができます
値を設定したリストは、リストごとコピーしたり、削除(.Clear())したりすることができ、応用範囲が広いです。
※詳しくはこちら
C# 配列とListの違い
配列とリストは「データをまとめて扱える」という点で似たデータ構造ですが、多少差異があります。
リストと配列の違い
■配列
固定長データである。
多次元配列が使用できる。
要素の追加・削除ができない。
■リスト
可変長データである。
1次元リストしか作成できない。
要素を追加・変更・削除することができる。
配列とリストの一番大きな違いが「配列が固定長データでリストが可変長データである」ということです。
配列は、固定長データのため、データへのアクセスが早いです。
しかしその分、要素の追加や削除ができません。
一方リストは、可変長データのため、データへのアクセスが遅いです。
しかしその分、途中で要素の追加や削除が可能です。
配列とリストはこのような相違なる特徴を持ちます。
使用場面、用途に応じて適切な方を使うようにしましょう。
配列の詳しい使い方はこちらをご確認ください。
⇒C#配列型の実装方法と概念を詳しく解説
C# Listのメリット
Listのメリットを以下に記します。
Listのメリット
・自由に要素を追加・削除できる。(データの自由度が高い)
・データの挿入・削除の処理速度が高速。(データのアクセス速度は遅い)
・プログラムが冗長になるのを防ぐ
・タイプセーフ(データ型の食い違いによって起こるエラーを防ぐ)
C# Listを用いたプログラムの実装
実際にプログラムを動作させ、リストの処理を確認してみましょう。
皆さんもプログラムを実行させてください。
※プロジェクトの作成方法はこちら(左記サイトの①プロジェクトの作成をご確認ください)
C# Listを使ったプログラムの実装
プログラムのコピペは下記から
using System;
using System.Collections.Generic;
namespace LecturerBeginner
{
class Program
{
static void Main(string[] args)
{
// ①リストの初期化
List<string> membersList = new List<string>();
membersList.Add("Sato");
membersList.Add("Suzuki");
membersList.Add("Takagi");
// ②メンバーの名前を一人ずつ表示する
Console.WriteLine("初期メンバー");
foreach (string member in membersList)
{
Console.WriteLine(member);
}
// ③メンバーの追加と削除を行う
membersList.Insert(1, "石田");
membersList.Remove("Takagi");
Console.WriteLine("\n現在のメンバー");
foreach (string member in membersList)
{
Console.WriteLine(member);
}
}
}
}
上記のプログラムを実行すると下記の結果が得られます。
※プログラムの実行方法はこちら(左記サイトの③プロジェクトの実行をご確認ください)
C# Listを用いたプログラムの解説
この項では「C# Listを用いたプログラムの実装」で紹介したプログラムの解説をします。
リストの初期化
// ①リストの初期化
List<string> membersList = new List<string>();
membersList.Add("Sato");
membersList.Add("Suzuki");
membersList.Add("Takagi");
List<string> membersList = new List<string>();
でstring型データを格納するmemberList変数を宣言しています。
データの初期値に「Sato」「Suzuki」「Takagi」の文字列をリストに追加しています。
リストのメンバーの名前を一人ずつ表示する
// ②メンバーの名前を一人ずつ表示する
Console.WriteLine("初期メンバー");
foreach (string member in membersList)
{
Console.WriteLine(member);
}
上記プログラムでは、membersListに格納された名前を一行ずつ表示しています。
リストのメンバー全員の名前を表示するためにforeach文を使用。
foreach文は配列やリストなどのコレクションの全ての要素を1つずつ取り出し、処理することができます。
上記のコードでは、membersListに格納された文字列を1つずつmemberに代入し、画面に表示しています。
リストのメンバーの追加と削除を行う
// ③メンバーの追加と削除を行う
membersList.Insert(1, "石田");
membersList.Remove("Takagi");
Console.WriteLine("\n現在のメンバー");
foreach (string member in membersList)
{
Console.WriteLine(member);
}
上記のプログラムではmemberListのメンバーの追加と削除を行っています。
・追加処理・・・membersList.Insert(1, “石田");
「リスト変数.Insert(追加する位置,要素の値);」と記載することで、リストに新しいデータを追加できます。
・削除処理・・・membersList.Remove(“Takagi");
「リスト変数.Remove(削除する要素の値);」と記載することで、リストの要素を削除できます。
C# リストを使用した課題にチャレンジ
Listの処理をさらに理解するために課題にチャレンジしてみましょう。
(1)1~10までの整数をListに格納する
for文を使用して、1~10までの整数をリストに格納してください。
正解は下記の通りです。
List<int> numberList = new List<int>();
for (int i = 1; i < 11;i++ )
{
numberList.Add(i);
}
(2)課題1で作成したリストを表示させる
先ほど格納したリストの整数を全て表示させてください。
foreach (int number in numberList)
{
Console.WriteLine(number);
}
Listの使い方まとめ
以上がC#におけるListの使い方でした。
まとめると
Listとは
・データをまとめて管理できる仕組み。
・AddやInsert、Removeなどのメソッドでデータを操作できる。
・可変長データで、要素を追加したり削除したりすることができる。
・配列が固定長データ。リストが可変長データ。
プログラミングにおいて頻繁に実装するデータ構造になるので理解しておきましょう。
以上です。お疲れさまでした。
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